モノローグその1...イタリアレストランにて

知られているようで、案外知られていないイタリアン。少しだけイタリアレストランでの”オキマリ”をご紹介します。


 

 

 

パスタにスプーンなんて...
最近では余り見掛けなくはなりましたが、スプーンの上でフォークでスパゲッティを巻いてたべるのは、”お子様”的で、あまりオススメできませんね(イタリアでも小さな子供はするのかもしれませんが)。それと、敢えて言えばズルズル音を立てて啜らないこと(日本だってクチュクチュ音を立てて食べれば嫌がられますし)。特に女の子がしてたりすると、いくらカワイクても少しがっかりさせられます。要はフォークにたくさん巻きつけないこと。フォークに上手く巻き取れた分を口に運べば良いだけのことで、フォークの下の2本にパスタを引っ掛けて(これがコツ)グッと持ち上げて分け離し、皿の端を空けて巻いてみてください。案外簡単に上手くいきます。フォークも元々は3本だったのが,パスタを食べやすくするために4本になったのだとか...
因みに、パスタが上手く食べれるようになると、ラーメンや蕎麦の時、上手く啜れなくなって苦労しますので、悪しからず。

リゾットにスプーンなんて...
これは知らない人が結構たくさん居そうですが、リゾットは、フォークを使って下さい。本来リゾットの適度な仕上がりは、皿にコンモリ盛れて、底をトントンと軽くたたくと緩やかに沈んでいく状態。皿にソースが一切流れ出たりはしません。最後にバターやヴァージンオリーブオイルでモンテしてあるので(オンデュラートと言って、表面が揺すった時ゆっくり波打つ状態にします)、お米の一粒一粒がある程度まとまっているはず。これだと十分フォークで掬える訳です。(でも、これにはシャバシャバのリゾットを出していたりする店側にも責任があるんのかも。)
所で、リゾットのオーダーはイタリアだと、大体2人前以上からが普通で、これは少量だと調理が難しいためです。また、スップリ(ライスコロッケ)もリゾット料理のひとつで、ピラフとかは(繋ぎがなければまとまらないし)使いません。リゾットが残った時などに是非作ってみてみて下さい。

ピッツァが生焼け?!...
ピッツァはイタリアだとナイフとフォークが正解。でも、面倒だから普段は手掴みも結構OKみたいです。本来ピッツェリアで食べるもので、リストランテ(高級レストラン)やトラットリア(大衆レストラン)ではお目にかかれません。ピザ職人はピッツァイオーラで、コックとは別ですね(日本だと寿司職人みたいですが)。でも、折角のピッツェリアでピッツァを一切れ持ち上げた時、ヘタッ(シナッ)としてしまったりするとガッカリ。まるで、”ゴメン”をしているようで。ピッツァの焼き加減を見るには”(お)ケツ”(底)を見ろ、とお師匠さんから教えられましたが、要はピッツァを焼くって、チーズやトッピング(?)を焼くんじゃなくて、生地を焼くってことですよね。ちゃんと焼けていれば薄い生地がピーンと支えてくれる。折りたたんでフォークに刺して食べれるにはしても、グルグル巻いたりは出来ない。
最近は薪窯で焼いたピッツァとかが流行りのようですが、でも、日本でピッツェリアって大変だろうなって思ったりしています。先ず季候の違い。水も違うし湿度も違う。気温とかは日本もイタリアも殆んど一緒なのですが、ナポリは水が硬水なのでイースト菌の醗酵が低温長時間醗酵。朝仕込んだ生地を常温の引き出しに入れておいてそのまま夜使えます。でも日本だと2時間以下位かな。過醗酵してしまうと後はフォカッチャというパン行きですかね。で、湿度が高いので窯の状態も違うし、イースト菌自体も違うし、醗酵度合いは季節でも違う。小麦粉もイタリアでは。"00”
(ドッピオ・ゼロ)というのを使います(最近はイタリアから輸入されてます。でも値段は高い。うちでは、生パスタやニョッキにつかってます)が、日本のものだとフランスパン用の粉で代用ということに。窯の癖を理解するのも大変みたいですね。場所によって、下と上の火力も違うし(煙突の問題も)、生地を移動しながらそれを調整する訳です。まあ、いろいろと大変で、とても薪窯なんて専従スタッフのいないレストランではやってられない。
...でUnoVinoのピッツァはどうなんだと言われると困ってしまうのですが、本当は最初メニューに入れてなかったのですが、要望が多くって...で、今はあくまでトラットリアとして、生地の方は食感重視でお腹にかさ張らず、むしろチーズや食材の方に力を入れるということにしています。だから、フレッシュのモッツァレッラチーズもたっぷり(イタリアだとチーズや具は少なめですから)。個人的にもあまりピッツァは好きではなくて、ナポリのピッツァはミミの部分が生命線なのですが、とてもそこだけは残さず食べようなんて気にはなれない。ということで、私個人の嗜好に合わさせて頂いております。